佐賀からの避難想定せず 原発事故で福岡県 

 福岡県は7日、国の機関や企業などを交えた防災会議を開き、九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の事故を想定した地域防災計画・原子力災害対策編と、住民の広域避難基本計画を決めた。原発から半径30キロ圏内にある糸島市の住民約1万5千人を福岡市などに避難させる内容だが、糸島市に隣接する佐賀県唐津市からの避難は想定せず、計画に盛り込まなかった。

 唐津市は原発のある玄海町と糸島市の間に位置し、人口約13万人。事故時の風向きによっては福岡方面への避難が必要になる場合もある。県境を越えた受け入れを考慮しない計画は、実効性に疑問の声が出そうだ。


  • LINEで送る