震災で富士山マグマに圧力 噴火の兆候はなし  

山梨県側から望む富士山=7月29日

 昨年3月11日の東日本大震災と4日後に静岡県東部で起きたマグニチュード(M)6・4の地震によって、富士山のマグマだまりに噴火を引き起こしかねないほどの大きな圧力がかかったことが防災科学技術研究所(茨城県つくば市)などのチームの研究で6日、分かった。

 圧力の高まりだけが噴火の要因ではなく、現在のところ、噴火の兆候は観測されていない。ただ富士山の直近の噴火である1707年の宝永噴火では、直前の宝永地震により富士山に加わった力は今回よりも弱く、チームは「地震から数年たってから噴火する可能性もあり警戒が必要」としている。


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