参院本会議、首相問責決議を可決 「政権能力が欠如」  

参院本会議で自身の問責決議が可決され、議場に一礼する野田首相=29日夕

 参院は29日午後の本会議で、野田佳彦首相に対する問責決議を野党の賛成多数により可決した。公明党は棄権した。野党は「政権担当能力が欠如している」として直ちに衆院解散・総選挙に踏み切るよう首相に迫り、内閣提出法案の審議を拒否する。しかし首相は今国会の解散には応じず、10月の召集が想定される秋の臨時国会以降に先送りする構えだ。

 投票総数は220票で賛成129票、反対91票だった。

 問責決議は10例目。首相に対しては3例目で民主党政権の首相では初めて。決議に法的拘束力はないが、過去の例では閣僚らが結果的に交代に追い込まれるなど政治的効果は大きい。

 国会は事実上空転し、2012年度予算執行に不可欠な公債発行特例法案は廃案となる見通し。


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