栗林中将決別打電の無線機か 硫黄島、遺骨収容中に発見 

 太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)での政府の遺骨収容事業で、旧日本軍が最後の組織的な攻撃を前に大本営宛ての電報を打ったとみられる発信所と無線機を地下壕で発見したことが19日、分かった。電報は総指揮官の栗林忠道中将が「矢弾尽き果て散るぞ悲しき」などとした決別の電文として知られ、重要な史料となりそうだ。

 壕の入り口近くでは日本兵とみられる遺骨1柱も見つかった。栗林中将の指示で打電をした無線班員の可能性もある。

 硫黄島の戦いでは旧日本兵約2万1900人が死亡したとされ、政府特命チームが遺骨収容を進めている。


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