歌人吉井勇の自筆原稿見つかる 与謝野鉄幹宛て58首 

歌人吉井勇が与謝野鉄幹宛てに短歌を投稿した手紙=京都府宇治市の平等院

 歌人吉井勇(1886~1960年)が、雑誌「明星」を主宰する与謝野鉄幹宛てに短歌を投稿した手紙が見つかったと、京都府宇治市の平等院が発表した。発見された自筆原稿では最も古く、専門家は「初期の吉井を知る上で貴重な資料」としている。

 吉井は、京都・祇園への愛着を詠んだ歌や「命短し恋せよ少女(おとめ)―」の「ゴンドラの唄」の作詞者として知られる。

 手紙の日付は1905(明治38)年8月11日。便箋9枚に筆書きで短歌58首が記されている。

 短歌は鉄幹によって添削され、朱筆で丸印や「イキ」と書き加えられていた。


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