ALS治療に有効物質 iPS細胞使い発見 

 全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の治療薬のもとになり得る物質を、患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って見つけ出したと京都大iPS細胞研究所などのチームが1日、発表した。ALS患者のiPS細胞を使い、治療薬の素材を発見したのは世界で初めて。

 ALSは筋肉の動きや運動をつかさどる神経が死滅し、50~60代を中心に発症するが有効な治療法は確立されていない。

 物質は「アナカルジン酸」という化合物。チームは、ALSの病態を持つ神経細胞の症状をこの物質で改善させており「新薬開発の大きな一歩」としている。


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