4人死亡、院内感染か 菌検出、関連を調査 千葉大病院

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 千葉大学医学部付属病院(千葉市中央区)で8月下旬以降に同一フロアの入院患者4人が死亡し、患者から抗生物質が効かなくなる多剤耐性緑膿菌が検出されていたことが5日、千葉日報社の取材で分かった。同病院は院内感染の可能性があるとみて、同菌の検出と死亡との因果関係や、同一の遺伝子の菌かどうかなど、詳しい状況を調べている。

 同病院によると、4人は、いずれも重篤な状況で治療中だった。生前に感染症を疑い検査を実施したところ、4人から多剤耐性緑膿菌が検出されたという。

 9月15日に同病院から千葉市保健所へ「院内感染の疑いがある」などと報告があったという。また市保健所は菌の検査について依頼を受けており、結果判明後に病院側へ報告する予定。病院側も調査結果がまとまり次第、保健所に報告する。

 死亡を受け、同病院は職員への研修や講習を実施し、院内感染への予防対策の徹底を周知している。

 同病院の佐々木順三事務部長は「感染対策をしていたところで、重く受け止めて原因究明、再発防止に取り組む。心配をお掛けすることにはおわびをし、信頼関係を回復できるように、院内感染対策には今後とも取り組んでいく」とコメントした。

 多剤耐性緑膿菌はほとんどの抗生物質が効かず、高齢者が感染すると肺炎などを起こして死亡するケースもある。

 札幌市の札幌医大病院では、2006~08年にかけて院内感染が発生し、患者8人が死亡。大阪府高槻市の病院で13年の1年間に高齢の入院患者21人が感染し11人が死亡した。04年と12年には京大病院でも患者が死亡している。

◇多剤耐性緑膿菌 人の皮膚や気管、土壌などに存在する緑膿菌のうち、複数の抗生物質が効かなくなった菌。免疫力が弱まった高齢者や入院患者らでは感染すると、肺炎や敗血症などを起こし、死亡することもある。効果のある薬が少なく治療が難しい。湿った環境を好み、人工呼吸器などの装置やトイレに定着しやすく、防止には消毒など衛生管理に注意が必要とされる。