認定証未交付で医療ケア 教頭が申請書類放置 松戸特別支援学校

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陳謝し頭を下げる伊藤校長(中央)ら学校、千葉県教委関係者=30日午後、松戸市栗ケ沢の県立松戸特別支援学校

 千葉県立松戸特別支援学校(伊藤俊和校長、児童生徒188人)と県教育庁特別支援教育課は30日、同校の教員32人が昨年度、特定の研修を受けたことを証明する認定証の交付を受けないまま、たんの吸引や流動食の注入などの医療的ケアを行っていたと発表した。研修後、すぐに提出すべき交付申請を教頭が放置。同課も交付の把握を怠っていた。

 同校によると、昨年4月から今年2月にかけて、同校で医療的ケアを行うための研修が10回行われ、32人の教員が修了した。県知事名で交付される認定証の申請書類を、同校の50代の女性教頭が取りまとめたが、そのまま放置し、今年3月末に同課に提出した。新年度になって前年度の書類が提出され発覚した。

 教頭は昨年4月に同校に新任教頭として着任。県教育庁は交付申請を研修修了後に速やかに行うよう指導し、当時の校長も年度半ばに提出を促していた。教頭は「認識が不足していた。大変申し訳ないことをした」と反省しているという。

 交付の遅れにより、32人のうち17人は新年度以降も交付を受けないまま医療的ケアを行い、認定証は今月18日に交付された。対象となる児童生徒は26人で、事故などは発生していないという。学校は30日に保護者説明会を開き、状況を説明、謝罪した。

 問題発生を受け、同課は学校に体制の見直しなど改善を指導。会見で伊藤校長は「関係者に多大な迷惑を掛け、大変申し訳ない。再発防止を徹底する」と謝罪した。今後同課は認定証の必要性の周知と、申請書類の提出状況把握を徹底する。同校は校長が速やかな書類提出を直接確認して再発を防ぐとした。

 たんの吸引や流動食の注入などは医行為とされ、医師や看護師しかできないが、2012年の社会福祉士および介護福祉士法の改正で、研修を受け県知事から認定特定行為業務従事者認定証を交付されれば行えるようになった。認定証を受けるには医行為の対象となる児童生徒ごとに10日間ほどの研修が必要。