物音など「なかった」 “暴行”当日で同僚女性 石郷岡病院事件

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 千葉市中央区の精神科病院「石郷岡病院」で2012年、男性患者=当時(33)=が介助中に暴行を受けて寝たきりになり、2年4カ月後に死亡した事件で、傷害致死の罪に問われた、いずれも元准看護師の菅原巧(63)=千葉市若葉区、田中清(67)=市川市=両被告の裁判員裁判の第2回公判は16日、千葉地裁(高橋康明裁判長)で証人尋問が行われた。介助中に暴行したとされる当日、看護師として両被告と一緒に勤務していた同僚の女性2人が出廷。保護室から物音や叫び声などは「聞いてない」などと述べた。

 両被告は12年1月1日午後4時15分ごろ、病院内の保護室で、入院患者の弘中陽さん=当時(33)、市原市=を介助した際に頭を踏みつけるなどして首の骨を折るなどのけがを負わせたとされ、女性2人は当日、両被告とともに保護室に入室。弘中さんは、女性2人が一時退室した間に暴行を受けたとされている。

 日勤リーダーを務めていた女性は当日、弘中さんのおむつ交換を終え、ズボンを履かせる段階で室外に出た。その後、菅原被告から「弘中さんに(突然暴れ出すなどの)衝動行為があり顔を蹴られた」と報告を受けた。女性は「一般的なことで、弘中さんにもけががなかったので、詳しい説明は聞いていない」と振り返った。女性は1月3日、弘中さんの左ほほの発赤や寝たままで動かない様子に気付き、医師に報告したという。

 同病院を含め精神科勤務歴が25年あるという女性。弘中さんも含め「患者から突発的に暴力を振るわれることもあった」という。患者が暴れた場合に看護師が患者の体を押さえることについては「患者が自分で自分を傷つけたり、他の人を傷つけたりすることがあるので、普通にある」。患者から殴られた時にどう思うかについては「しょうがない」と吐露した。

 もう一人の女性は、事前に保護室天井に設置されていたカメラ映像を見た上で出廷。約5年前となる当日について「画像で自分がそこにいたのは分かるが、記憶に残っていない」と繰り返した。