引っ越し理由に高齢犬置き去り 飼い主から謝罪文、持病薬 「捨て場でない」憤慨 東京ドイツ村で保護

  • 0
  • LINEで送る

ドッグランで置き去りにされていたカール=23日午後、袖ケ浦市永吉の東京ドイツ村
カールがいたドッグランの隅。駐車場を見つめ飼い主の帰りを待っているようだったという

 袖ケ浦市のテーマパーク「東京ドイツ村」(同市永吉)のドッグランに今月13日、高齢の小型犬が置き去りにされているのが見つかった。後日届いた「引っ越して飼えなくなった」とする飼い主からの謝罪の手紙には、持病の薬が同封されていた。ドイツ村は、従業員らに引き取り手がいないか探したが見つかっておらず、担当スタッフは「ドッグランは犬の捨て場ではない」と憤っている。

 ドイツ村によると、置き去りにされていたのは、体長約35センチ、体重3・6キロの雄のシーズー犬。

 13日午後2時ごろ、園内のドッグラン「わんちゃんランド」で、利用者から「あの子の飼い主がいないみたい」と問い合わせがあり、従業員が確認すると、小型犬エリアの隅に座っていた。飼い主の帰りを待つかのように、駐車場の方をじっと見つめていたという。場内放送で迎えに来るよう促したが、飼い主は現れなかった。

 保護していたところ、18日ごろになって飼い主と思われる人物から手紙が届いた。氏名や連絡先はなかった。

 手紙には「名前カール、5月28日生、12歳」とあった。さらには、犬を飼えない所に引っ越し、引き取り手を探したが見つからなかったことや、保健所へ連れて行く前にドッグランで遊ばせようとし、他の犬と遊んでいる姿を見て「ここなら楽しく過ごせると思い、思わず置いて来てしまった。申し訳ありません」などと謝罪文が書かれていた。「心臓が悪い」と粉薬も同封されていた。

 カールは現在、ドイツ村で預かっており、従業員の石川百合子さん(64)らが散歩に連れて行くなど世話をしている。手紙にあった通り、高齢で心臓に持病があるためか、当初はせきが出ていたが、届いた薬を飲ませると良くなった。人なつこく元気で、石川さんが名前を呼ぶと小走りで駆け寄ってくる。

 2010年3月にドッグランがオープンしてから初めてのことだといい、ドイツ村は「あまりにも理不尽。二度とこんなことをして欲しくない」と憤慨。引き取り手を探している石川さんは「ドッグランは捨て場じゃない。ひどい。散歩に連れて行くと、いつも入り口付近でうろうろするので、いつか迎えに来るのを待っているのだと思う」と話していた。