一番“多忙”な警察署は… 10年連続で柏署 応援態勢強化で対応 地元要望も新設「無理」

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データ上、千葉県内警察署で最も“多忙”な柏署=柏市

 千葉県内で最も“忙しい”警察署は?千葉県警がまとめた昨年の県内39署ごとの刑法犯認知件数で、柏署が最多だったことが29日までに、県警への取材で分かった。10年連続のワーストワン。多忙さを示す警察官一人当たりの負担率も39署でトップだった。全国を震撼させた通り魔事件を契機に、地元では警察署の新設を求める声が再燃するが、既存署の耐震工事を控えて財政状況は厳しく、県警は今のところ応援態勢の強化などで乗り切る方針だ。

 5署ある千葉市は別格としても、船橋、市川、松戸の3市に2署が設置されているのに対して、柏市は1952(昭和27)年開署の柏署のみ。同署は署員数で五指に入る大規模署だが、40万人を超える管内人口は39署で最多。また、管内は大動脈の国道6、16号が走り、県内有数のターミナル駅と繁華街も抱える。

 県警警務課によると、同署の昨年の刑法犯認知件数は5220件。過去最多だった2002年の約1万300件からは半減したものの、04年から10年連続のワースト1位に。昨年の交通人身事故件数は1390件、110番受理件数は約3万件だった。警察官一人当たりの負担率でみると、認知件数は39署中1位。事故件数は6位、受理件数が4位と、いずれも上位にある。

 開会中の6月県議会の一般質問でも、この話題が取り上げられた。地元選出議員が「今年3月の通り魔殺人事件を機に、地域の安全安心を求める声が高まっている」とした上で、「人口や町の規模を考慮すると、もう1署新設が望ましい」と要望し、県警の意向をただした。

 大山憲司本部長は「(警察官の)大幅増員が期待できず、必要な署員数の確保が困難。さらに、厳しい財政状況のもと、耐震工事をしなければならない署が複数あり、現在のところ、新設の要望には応えられない」と答弁。「弾力的な警察官の配置や、県警本部からの応援態勢を整備するなどして警察力強化に努めたい」と述べた。

 柏市防災安全課によると「市の人口、広さ、署の忙しさから新警察署の設置について、県にかねてから要望してきた。2(分)署化は何年にもわたる市の懸案」。少なくとも10年前から県市長会などを通じて要望を続けているという。

 署の新設は、柏市以外の市からも要望があるが、1998年3月開設の四街道署が最後。市内に署がない白井市は、新しく整備する市庁舎の一部に警察関連施設を設置できないか県警などと協議を進めている。