伊勢丹松戸支援問題 「閉店反対」存続求める声 撤退想定、後利用の要望も

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松戸駅西口商業地区のにぎわいの中心とされる伊勢丹松戸店=6日、松戸市

 閉店が懸念される「伊勢丹松戸店」の存続に向けて松戸市が表明した“支援策”が7日の市議会総務財務常任委員会で削除されたことを受け、地元の市民、商工関係者らは8日、鋭く反応。「閉店反対」と市の支援策を支持し、存続を求める声が多く聞かれる一方、「街が活気付く店が入ってほしい」と撤退を想定し、駅前11階建てビルの有効な後利用を求める声も出た。

 長年のファンは撤退に強く反対した。同店でランチを楽しんだ上枝美枝子さん(69)と金森節子さん(66)は「なければ困る。税金使ってでも助けてあげて」と支持。別の男性客(70)も「年を取ると東京に出なくなる。地元にデパートは必要」と訴えた。

 地元経済界や伊勢丹のある松戸駅西口の商店会への衝撃は大きい。松戸商工会議所の薄葉博司専務理事は一般論とした上で「デパートは街のシンボル、ステータス、ブランド力」と強調。同店の伊勢丹通り商店会の林護会長(77)は「市が伊勢丹のフロアを10年借りると思い安心していたので、反発した議会にはがっかり」と批判した。同商店会には1日平均1万2千人の往来があるとして、「伊勢丹あっての駅周辺。今後の交渉に期待したい」と存続を望んだ。

 周辺商店も死活問題で、八百屋の荒川淳史さん(35)は「買い物客を東口に持っていかれる」と警戒。ブティックの上杉満子さん(58)は「周辺の商店もなくなったら税収が減ってしまうのでは」と懸念する。伊勢丹の正面で明治25年から続く豆腐店の4代目、安藤徳次さん(62)は「あってもらわないと困る。街が死ぬ」と悲鳴を上げた。

 一方、存続に冷めた視線も。アンティーク店の古家美枝さん(60)は「現状でも閑散としてる。どんな施設ならにぎわうのか」と首をひねる。自転車店主の男性(41)は「地域が活気づく店が入ってほしい」。地元の会社員女性(28)も「若者向けの店がいい」と撤退を想定し、後利用を見据える。松戸駅前商工振興会の三山敏雄会長(62)は「不振での撤退は市場原理。無理に引き留めるより、伊勢丹撤退後のビル再利用で西口全体の活性化を考えるべき」と指摘した。