2017年8月26日 05:00 | 有料記事
ヤドリギが寄生して茶色い葉が繁茂し、タブノキの枝が枯れてきたという=いすみ市大原
オオバヤドリギの葉。左上部のタブノキの葉と大きさや色が違う=いすみ市大原
いすみ市内で、樹木に寄生して育つ木「ヤドリギ」が繁殖している。温暖化の影響で分布地域が拡大したとみられ、寄生した木の幹から養分を取るなどして成長し、長年放置すると木を枯らすという。市内の神社ではタブノキ10本中、8本で確認された。専門家は早めの駆除を呼び掛けている。
(勝浦支局 廣田和広)
ヤドリギは暖かい地域の植物で、千葉県が2003年に発行した「千葉県の自然誌」では、ほとんどが安房地域の分布となっている。
◆温暖化で分布北上か
夷隅郡市自然を守る会副会長の土屋喜久夫さん(73)が20年ほど前に一宮町内で見つけ、自宅がある同市内を調べ始めた。県立中央博物館によると、温暖化により分布が北上している可能性があり、大量に寄生された木は弱って病気になりやすく、枯れるケースもあるという。
土屋さんによると、市内で見られる3種のヤドリギのうち、圧倒的に多い「オオバヤドリギ」による被害が増えている。葉は大きさ5センチほどの楕円(だえん)形で、表面は緑色、裏は赤茶色をしている。光合成もするが、木に茎をはわせて ・・・
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