ナイトプールで集客増 水族館宿泊、家族に好評 夏の“夜”商戦 【ちば経済新潮流】

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幕張新都心の夜景を望むホテルニューオータニ幕張のナイトプール=千葉市美浜区

 夏本番を迎える中、千葉県内観光施設が“夜”に特化したサービスを展開し、暑さに負けない熱い商戦を繰り広げている。プールや水族館をあえて夜限定で開けることで体験の付加価値を高め、夏らしいイベントを楽しみたい客層や夏休み中の家族連れの新たな集客を狙う。

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 東京都心をはじめ都市部で人気のナイトプール。幻想的なライトアップやDJによるBGM、プールサイドでのお酒の提供で昼間とは異なる大人の雰囲気を演出したサービスだ。日焼けを気にせず、インスタグラムなどSNSへの投稿に向く魅力的な写真が撮れることから、20~30代女性を中心に人気を集めている。

 県内では昨年から、千葉市美浜区のホテルニューオータニ幕張が導入。人気を受け今年は営業日を倍増し、9月2日までの毎週水-土曜、午後6~9時にオープンしている。写真映えを求める利用者も多いことから大型の浮き輪や見た目にこだわった食事を用意し、需要に応えている。

 都内から訪れた大学院生の女性(23)は「照明や南国風の植木がムーディーで雰囲気に酔えるのが良い。お酒が飲めるのも魅力」と楽しげ。友人の女性(23)は「写真を撮ってSNSに上げたい。背景がきれいなので友達に自慢できる」と話し、一緒に浮き輪に乗ったりして満喫していた。

 同ホテルはナイトプール定着へ、来年以降も営業を継続する考え。夏場の集客増に限らず、「ホテルのファンになってもらうことで食事や宿泊、婚礼での利用にもつながる可能性がある」と担当者は期待する。

 浦安市のシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルも今年から、7~8月の金曜日限定でナイトプールの営業を開始。これまで夜は開けていなかったが、開設により「昼間の家族連れとは違う客層を取り込む」(担当者)狙いだ。

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 一方、夏休みに特別な体験を提供しようと、水族館での「ナイトステイ」を実施するのは鴨川シーワールド(鴨川市)。閉園後の水族館探検や専門家による生き物教室に加え、巨大水槽を前に寝袋での宿泊が体験できる。自由研究にも活用でき、主に首都圏の家族連れに好評という。

 富津市のマザー牧場は、夜にかけて花火や動物イベント、飲食などを充実させた「サマーナイトファーム」を開催中だ。夕方以降の過ごしやすくなる時間に「滞在を延ばしてもらう」(担当者)狙いで、リピーター獲得につなげている。

(政経部・中島悠平)

◆季節消費に期待感

 博報堂生活総合研究所が20~69歳の男女1500人に実施した「来月の消費予報」調査によると、8月の消費意向は、日用品・車などの「モノ消費」は前年と比べ減る一方、レジャー・外食・旅行などの「コト消費」は増える結果が出た。

 同総研は「『暑いので外出したくない』との声は前年と同程度あるが、夏らしい季節消費は一定の盛り上がりが期待できそう」としている。