魚食堂

写真・題字:安原直樹


塩梅がよろしい サバサンド

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サバサンド

 今回の品は、テレビの深夜娯楽番組からアイデアをちょいと拝借させてもらった。むろん独自の工夫を凝らす。青魚特有の生臭さを消すため、カレーの風味をまとわせた。

 塩梅(あんばい)は味加減を意味する。平安時代の国語辞書『色葉字類抄』には「えむばい」の読みが付されており、のちに「あんばい」に転じたらしい。

 このふた文字を姓とする人に初めて会った。「しおうめ」と読ませる、その女性の兄の名は「良(りょう)」。姓とつなげると、塩梅が良いとなり、しゃれが効いている。

 閑話休題-。

 一見、ミスマッチと思えるサバと食パンの組み合わせが、意想外の口福をもたらす。魚肉の柔らかさとトーストしたパンのカリカリ感の食感楽しく、香辛料の塩梅よろしい。

 ミスマッチという言葉は、現代若者の就職と結びついてしまう。大卒者の3年以内の離職率は約3割という高さだ。「不向き」と自己判断した仕事でも少し辛抱してはどうか?一つことも成し遂げずに、天職は見つかるまい。

 などと繰り言を唱え、サバサンドをまた一口、そしてビールの満を引いてまた一本、“良酌”である。

 【材料(2人分)】

 塩サバ半身、食パン2枚、タマネギ1/5、レタス適宜、レモン汁大さじ1、カレー粉小さじ1。

 【作り方】

 (1)塩サバは骨を取り、カレー粉小さじ1/2をもみこんで焼く。焼きあがったら残りのカレー粉を振る。
 (2)食パンはトーストし、バターを薄く塗っておく。
 (3)タマネギはスライスし、塩少々とレモン汁に約5分漬けておく。
 (4)食パンにレタス、(3)のタマネギ、(1)のサバを載せサンドする。