“竿中”師匠の和竿で釣趣 竿師40周年「水雷ハゼ釣り大会」 【フィッシングリポート】

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 千葉市出身で市川市に工房を構える伝統工芸士の竹竿職人“竿中”こと中台泰夫さん(57)の「竿師40周年記念“水雷”ハゼ釣り大会」にお邪魔した。

 船宿は、高速艇や昔ながらの和舟など遊漁船15艘を所有する江戸時代から続く老舗、東京都江東区の「深川 冨士見」。小春日和の日曜日、朝7時に参加する13人が集まった。

 受け付け時に、釣り座を決めるクジ引きをする。当方は右舷ミヨシ(船首)の好座をキープ。

 「東京はぜ釣研究会」=以下はぜ研=の鈴木康友会長(つり人社会長)は「水雷竿限定のハゼ釣りは竿中師匠が好きな釣り。長さ3尺(約90センチ)の短竿で船下を小突くように釣ることから、魚雷が名前の由来」とあいさつの中で説明。また、「これからの日本の和竿作りを引っ張っていく人物だが、お酒が大好きなので体に気を付けて」との気遣いの言葉に皆が納得した。

 続いて、はぜ研のメンバーでもある港区・芝浦のすし店「おかめ鮨」の経営者、長谷文彦さん(54)は「ハゼとゴボウのかき揚げが最高です」と、食べ方のアドバイスも。

 店前の「釣り船橋」と書かれている橋の下側が船着き場。7時30分に河岸払い。途中橋の下を潜る時、低いので頭に注意。高層ビルの間を通る水路と和船の組み合わせもなかなか趣があり絵になる。

 釣り場は旧十六万坪と呼ばれる水路、豊洲新市場予定地の目の前からスタート。船頭さんが櫓(ろ)を巧みに操り流す錬り舟。水深は5メートルほど。しかし当方、水雷の釣りは初めてで借りてきた手バネ竿の扱いも慣れていない。

 右隣のはぜ研所属のベテラン、橋本春雄さん(69=江戸川区)にレクチャーを受ける。はぜ研の例会は月2回ほどで、その他にも週に何回かは釣行するそうだ。「ハリはハゼの4か5号でいいでしょう。オモリは2・5号ですね。釣り方の基本は“底トントン”です」「ありがとうございます」。準備を始めたそばから橋本さんが糸を手繰りこんでいる。12センチの良型ハゼだ。ポーズを取ってもらった。

 さあ、1投目。皆さんは2本竿で巧みに小突いているが、当方は1本で勝負。底ダチをとり、糸の張りを調整する。竿先を斜め下にして底トントンと誘ってみた。「ククンッ」、アタリがあり合わせたが乗らない。「アオイソメエサの先をなめられただけか」。続けてきた時、強めに合わせを入れ竿を頭上に高く上げ、乗った。糸を取り竿掛けに竿を置き、手で糸を手繰り寄せる。8センチと小さいがまず釣れたので一安心。

 何回か繰り返すとだいぶ慣れてきた。テンポよく取り込みが出来るようになると、この釣りは非常におもしろい。

 終わってみれば、ダントツトップは217匹を釣った橋本春雄さん。当方は9番目の92匹と上出来だった。

 終了後の打ち上げで、竿中師匠の手バネ竿2本と、鈴木会長作の水雷竿1本が受賞者に贈られた。

 今回参加させてもらい感じたことは、都会の真ん中で釣りが出来る。自然にやさしい竹竿の釣りは素晴らしい。おすすめしたい釣り物です。(小金井考和)

 ※竿中工房 市川市本北方2の1の22、電話047(338)8615。