総竿の釣遊記

釣り歴45年の総竿さんは、千葉市在住。房総の海を熟知したベテラン釣り師の釣行記と釣り場紹介などを随時掲載します。


海況急変・良型の型なし 飯岡沖のハナダイ釣り大会 【総竿の釣遊記】

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 昨年の暮れ、最後の連休を利用して企てた2連釣。初日の大型マダイ釣りは日本海側で発達した低気圧の影響で絶不釣。そして2日後、数釣りに期待をかけた飯岡沖のハナダイ釣り大会に便乗させてもらう事になった。

 風とウネリが収まった日曜日、未明の飯岡港に集ってきたのは千葉市消防局OB諸氏。喜寿を迎えた伊藤良夫さんを筆頭に平均年齢68歳の枯れた釣り人諸氏である。

 「オット危ない」「痛テテテ」。サプリメントが欠かせない高齢者の乗船は思うようにはいかず「よいしょ、こらしょ」の掛け声は不可欠だ。何とか11人が乗り込み着座。「ホーッツ」一息入れると「いっか」「行こうか」の意。松浦保彦船長の合図で舫(もや)いロープが解かれ、5時岸払いとなった。外房随一の難所といわれる港口に打ち寄せるウネリもなくスムーズな出船だ。肌寒い北風が2メートルと穏やかな海況に数釣りの期待が高まる。

 ポイントは飯岡真沖の水深30メートル立。オモリを40号に統一。冷凍エビを胴突き3本バリ仕掛けに付けて準備万端。やがて「ハイ、やってください」で一斉に投入された。

 「釣れたら持っていく」。当てにはしていないだろうが?自らプレッシャーを掛けての釣行はいつもの事。胴突き仕掛けでの釣りは一荷、トリプルヒットへの期待であり、ハリ掛かりした時のやり取りはハナダイならではの醍醐味(だいごみ)がある。静かな出足だった序盤、均衡を破ったのは胴の間に釣り座を構えた平井通矢さん。ライトタックルでのやり取りを楽しんだ末、手の平サイズが取り込まれた。序盤は左舷側で取り込みシーンがつづいたものの塩焼きにすると炭になってしまいそうなサイズばかり。「これどうやって食べるの?」「三枚におろした身を塩で20分、酢で10分絞めるとカスゴというすしネタでおいしいですよ」と説明。食いようがないとリリースしていた小ダイを桶にキープにする人もちらほら。大小に関わらず「鯛」と名の付く料理を正月の食卓に並べるためだ。

 例年のこの時期は束釣りが楽しめる海域でしられているが、2日前の南風で底荒れと16度台の底水温が影響して群れが散ってしまったようだ。ポイントを変えた一時だけアタリがあるものの続かず、中盤までの釣果は20匹ほど。平均サイズ13センチの小ダイが直径35センチの桶底を隠すことなく悠々と泳いでいる。終盤になってもペースアップはなく拾い釣りに終始。そんな中、18センチ級のトリプルヒットや高級外道のホウボウが取り込まれると「おーっ」と歓声が上がる一幕もあった。

 今回は、季節外れの南風で海況が急変。良型の多点掛けシーンは少なかったが、安定すれば束釣りモード復活は近いと確信。初釣りの対象魚にお勧めしたい。

 釣況と乗船予約は飯岡港・第1太洋丸、電話0479(57)3762。(総竿)