総竿の釣遊記

釣り歴45年の総竿さんは、千葉市在住。房総の海を熟知したベテラン釣り師の釣行記と釣り場紹介などを随時掲載します。


海況次第で数・型に期待大 大原沖で一つテンヤ釣り 【総竿の釣遊記】

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 新年の食卓に「タイの尾頭付き」。例年、釣り人にとって拘(こだわ)りの食材である。そんな思いを共有する釣り仲間3人と大原沖へ出漁した。釣船は、つる丸(本紙釣りニュース提供船)。

 前日、日本海を東進する低気圧の影響で太平洋側は台風並みの南風が吹き荒れた。当日はその吹き返し風がビュウビュウと音をたて海況は大しけ。帰港した午前便のお客さんを見ると疲労困憊(こんぱい)の様子だ。そんな中、2キロ級のヒラメを釣り上げた釣人にカメラを向けると快くポーズを決めてくれた。強い南風は水温を下げるという。そんな潮況と大しけの中で全員が型をみたらしい。「お疲れさまでした」釣り人は相見互い。まずは労をねぎらい、午後便の一つテンヤ船が正午ジャストに出港した。港を出ると右舷側から高いウネリが押し寄せ船は木の葉状態。しかし3代目、岩瀬正尚船長の巧みな操舵で太東沖のポイントへ難なく到着。パラシュートアンカーが投入され潮下へ船が安定するとエンジンオフ。並みの釣り人は船酔いしてしまう様相だが、今回乗り込んだ釣り人は百戦錬磨のベテランばかり、軽量のテンヤ仕掛けに出る微かなアタリに全神経を集中する………。

 しけ後の濁りはアジ、サバなどの中層魚釣りでは活性が上がる。しかし、大半の魚は急激に潮温が変化すると魚探に反応が出てもエサを追わないのだ。アタリらしきの無い仕掛けを上げ、エサの点検をするとテンヤオモリがヒンヤリと冷たい。タイの釣り温は18度といわれ条件は悪そうだ。そんな中、蘊蓄(うんちく)と釣技が比例する左舷ミヨシの足立三昭さんにアタリが出たらしい。5メートルの上下動を物ともせず船中一番乗りで船長の差し出すタモ網にマダイが収まった。型は30センチ級とテンヤ釣りでは小ぶりだが、居る、釣れる事を立証。左舷に並んだ山本守さん、濤岡徳康さん、小生はエサを付け直して仕切り直した。ウネリと風向きが逆の不安定な船べりにしがみつき全身を踏ん張って微かな変化に備える。続いたのは胴の間の濤岡さん。貸し竿が孤を描きかなりの型物と思われる引きをしのいだ末、トラフグに匹敵するアカメフグをゲット。起伏激しい大原沖ならではの高級外道を手にポーズを決めた。3番手はやはり初体験の山本さんが25センチ級のマダイをゲット。どん尻に控えたのは小生。海底をなめるようにしていたテンヤを頭上へ大きくシャクリ上げ、フォーリングした矢先「ココン」。竿先を水面へ送り込んでから合わすと独特の三段引きに打って変わった。悪条件の中でやり取りを堪能し25センチ級を手中にした。狙っていた大ダイの姿はなかったがそれらしきアタリも何度かあり、海況次第で数・型共に期待できる釣り場と確信した。

 午前便はヒラメ、午後釣りでテンヤマダイ釣りと旬真っ盛りの釣り物に燃える大原港・つる丸への乗船予約は、電話0470(62)1890。(総竿)