現代食事考

千葉県栄養士会では第2・第4月曜日午前10時から午後4時まで(祝日は除く)、食生活に関する相談を受け付けています。 電話043(256)1117。


<睡眠と食習慣> まずは朝飯を食べる 【現代食事考】

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 総務省の平成23年社会生活基本調査によると、全国の平均睡眠時間は7時間42分になっており、年々減少傾向にあります。都道府県別で見ると、千葉県は平均7時間34分であり、全国的に見ても少ない結果になっています。また、厚生労働省の平成26年国民健康・栄養調査では、朝食の欠食率は男女ともに20代で最も高くなっており、10年前と比較して増加しているという結果が出ています。就寝時間が遅くなり、睡眠時間も短くなって寝不足、朝食も食べられていない、といった方もいるのではないでしょうか。

 睡眠に関わるホルモンに「メラトニン」という物質があります。このメラトニンは、必須アミノ酸の一つであるトリプトファンから、セロトニンという神経伝達物質を経て合成されるホルモンです。メラトニンの血中濃度は昼間は低く、夜に高くなり、メラトニンによって睡眠が促されます。メラトニンは幼児期に一番多く分泌されますが、幼児期をピークに年々分泌量が減少していきます。年を重ねるごとに睡眠時間が短くなったり、早く起きてしまうようになるのは、メラトニンの分泌量が減少するためであるといわれています。このメラトニンには、睡眠を促す効果の他に、時差ぼけ防止、ストレス緩和物質の作用強化、免疫機能の亢進(こうしん)などといった効果も報告されています。

 トリプトファンからセロトニンの生成を促すためには、日中に太陽の光を浴びることが有効であるといわれているため、トリプトファンは朝食で摂取することがより効率的であるといえます。太陽の光を浴びることでメラトニンが分泌される時間や量が調整され、体のリズムが整えられます。

 トリプトファンは必須アミノ酸であるため、体内で合成することができないので食事で摂取する必要があります。トリプトファンの含有量に差はあるものの、ご飯、パン、卵、牛乳、納豆、野菜など私たちの身近にあるさまざまな食品に含まれています。主食(ご飯、パンなどの炭水化物)、主菜(肉、魚、卵などのたんぱく質)、副菜(野菜)がそろった、バランスの良い食事を取ることが大切です。

 朝食を食べている方は内容を振り返り、朝食を食べていない方は「早寝早起き朝ごはん」を目標に、まずは朝食を食べることから始めてみましょう。

 (公社)千葉県栄養士会会員 荻野悟