現代食事考

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<食事でストレス軽減> 免疫高める栄養摂取 【現代食事考】

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 ストレスは、心身に刺激が加わったときに示す生体防御反応です。イライラしたり落ち込んだり、肩こり、動悸(どうき)、胃痛、腰痛、不眠、食欲亢進(こうしん)や低下などの状態が引き起こされることがあります。ストレスのもとになる刺激には、振動、騒音、気温、大気汚染などの生活環境、痛み、疲労、細菌、ウイルスによる生理的・生物的な刺激、人間関係の悩み、不安、緊張などの心理的な刺激などがあります。

 生きていく上で、適度なストレスはやる気を起こすなどの良い刺激にもなりますが、強いストレスが長く続くと、生体は自律神経、内分泌系、免疫系が反応し、心身にさまざまな影響を及ぼします。

 ストレスが加わると、自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、倦怠(けんたい)感、食欲低下、眠れないなどのサインが現れます。この自律神経のサインは白血球の免疫細胞にも影響し、体を異物から守るために働きます。また、ストレスは免疫力を低下させる作用があります。精神的ストレスによって免疫力が低下したところに疲労や栄養不足などが重なると、全身の抵抗力が低下し、かぜをひきやすくなるなど、疾患の原因になります。

 ストレスは食行動にも影響を及ぼします。ストレスがかかると食欲を抑えるホルモンが分泌され、食欲が低下しますが、気晴らし食べのような過食の現象も起こります。また、強いストレスがかかると、消化・吸収機能が低下します。

 ストレスが加わると消耗する栄養素には次のようなものがあります。

 ストレスが加わると副腎皮質や副腎髄質から多くのホルモンが分泌されます。これらのホルモンの合成にはたんぱく質やビタミンC、ビタミンB群が必要になります。また、精神的なストレス、生理的なストレスによって尿中から排出されるカルシウム、マグネシウムの量が増えます。そこで、毎日の食事でストレスに対抗できる栄養素を取るように気を配ることです。

 主菜として豚肉、魚介、卵、大豆・納豆などの大豆製品から、たんぱく質、ビタミンB群を取ります。副菜や汁物として野菜、芋、海藻、豆、小魚、ナッツ類や牛乳・ヨーグルトなどの乳製品からビタミン類、カルシウム、マグネシウムなどを取ります。

 玄米や麦、全粒穀物にはビタミン、ミネラル類が豊富に含まれています。新鮮な野菜や果物を絞って、自分に合ったドリンクを作るのもビタミンCの補給になり、食欲のない時などには取りやすいものです。

 疲れたときは、フライパンや鍋一つで作れる料理で上手に手抜きをするのもよいです。

 好きな器で食べる、食事の場所を変えてみる、音楽をかける、花を飾るなど、食卓にひと工夫して食事環境を変化させるのもよいでしょう。自分に合った方法で早めにリラックス、気分転換をしましょう。

◆参考文献

 「免疫力をつくる毎日の食事」(安保徹著、永岡書店)

 (公社)千葉県栄養士会理事 高松まり子