現代食事考

千葉県栄養士会では第2・第4月曜日午前10時から午後4時まで(祝日は除く)、食生活に関する相談を受け付けています。 電話043(256)1117。


<ひな祭りと食べ物> 春の訪れ伝える食材 【現代食事考】

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 3月3日はひな祭りです。桃の節句ともいわれ、女の子のすこやかな成長を祝う行事です。おひなさまは2月の風に当てるとよいとされ、節句の1カ月くらい前からひな壇を飾ります。母と娘が一緒に飾り付けをすることで、愛情が受け継がれるといいます。

 ひな祭りには、伝統的なお祝い膳の献立があり、春の訪れを伝える旬の食材が使われています。代表的なものとして、ちらし寿司(ずし)やハマグリの潮汁、ひし餅やひなあられ、白酒などが挙げられますが、それぞれの料理や色には縁起の良い意味が込められています。

◇ちらし寿司

 お祝いのごはんとして、ちらし寿司はひな祭り以外にも用いられます。具として使われるレンコン(見通しがきく)、エビ(長生き)など縁起の良い具が祝いの席にふさわしく、卵、ニンジン、三つ葉などの華やかな彩りが食卓に春を呼んでくれるため、ひな祭りの定番メニューとなったようです。最近では見た目にもかわいらしい手まり寿司をよく見かけるようになりました。作るのが簡単で女の子の節句にもぴったりです。親子で作るのも楽しいものです。

◇ハマグリの潮汁

 対になったハマグリの貝殻は、他のハマグリの貝殻と合わせても絶対に合いません。このことから「夫婦和合」を意味する縁起物となったそうです。

◇ひし餅

 ひし餅は、赤、白、緑の3色の餅をひし形に切って重ねたものです。上段の赤い色は、解毒作用のある赤いクチナシで染めたことから「魔除け」の力があると考えられています。「桃の花」を表しているとも解釈されます。中段の白は「残雪」や「雪解け」などを連想させる色で「清浄」を表します。また、純潔の象徴でもあります。下段の緑は「芽吹き」の色で「健康」を表現しています。母子草やヨモギなど、体に良い薬草を用いて染められます。

◇ひなあられ

 ひなあられは彩りが美しく、女の子が喜ぶお菓子です。餅を細かく切ったものを揚げ、砂糖をかけて甘味を付けます。関西風のひなあられは、しょうゆや塩味のおかきのようなものが定番だそうです。

◇白酒

 ルーツは神様に御神酒(おみき)を供える風習からきたという説があります。

 ひな祭りは、おひなさまの前で食事をしたり、遊んで、楽しい日にしましょう。

◆参考資料

 「にほんの食ごよみ」(橋本加名子著、アスキー)

 (公社)千葉県栄養士会会員 石川ゆかり