現代食事考

千葉県栄養士会では第2・第4月曜日午前10時から午後4時まで(祝日は除く)、食生活に関する相談を受け付けています。 電話043(256)1117。


<食物アレルギーと食事> 代替品で栄養配慮を 【現代台食事考】

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 食物アレルギーとは、ある食べ物に含まれるたんぱく質を体が「敵」と判断し、体を守る(免疫)ために反応しすぎて起こるアレルギーです。症状は、かゆみ、じんましん、嘔吐(おうと)、口や顔が腫れる、呼吸困難などですが、症状が重くなる状態をアナフィラキシー、さらに血圧低下や意識障害などのショック症状を伴う場合はアナフィラキシーショックと呼び、生命をおびやかす危険な状態です。

◎アレルギーの原因食品

 特に多いものは、鶏肉、牛乳、小麦、そば、ピーナツ、エビ、カニです。この7品目は症状も重くなりやすいため、食品衛生法で材料表示が義務化されています。これ以外にも、果物類、肉類、大豆、魚介類など多岐にわたっています。

 近年増加しているのが、口腔(こうくう)アレルギーで、食べると口内のイガイガや喉の痛みなどが現れます。原因としてはキウイフルーツ、メロン、モモなどの果物が多く挙げられます。

◎正しい診断と最小限の除去

 食物アレルギーが疑われたら、まずは専門の医療機関を受診し、適切な診断を受けることが大切です。診断は食物経口負荷試験により行われるのが基本です。

 血液検査や皮膚テストの結果は診断傾向が分かるだけであって、最終的にその食べ物が食べられるか否かは食べてみなければ分かりません。血液検査の結果だけで除去指示が続いた場合には、一度食物経口負荷試験を行うことも考えてみましょう。

 また、年齢を経るに従い、原因食物が食べられるようになる(耐性の獲得)ことも多くあり、鶏肉、牛乳、小麦などの主要原因食物は3歳で50%、6歳で80%程度が食べられるようになると考えられています。

 「念のため」「心配だから」と除去される食品が増える傾向にありますが、正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去が一番の基本です。もし震災のような災害が起きた時、除去する食品が多いことは避難食や炊き出しを食べるときに大きな障害になります。

 最近は、経口免疫療法が注目されています。原因食品を少ない量から目標の量まで段階的に増やし、「耐性」を身につけることを目指す治療です。ただ、症状の誘発を伴うこともあるので、経験のある医師のいる専門施設で受けることが重要です。

◎食事での考慮

 除去する食品が多いほど、栄養面での不足が懸念されます。特に牛乳は重要なカルシウム源なので、特に配慮が必要になります。特定の食品に偏らずにいろいろな代替の食品を食べることが、新たな食物アレルギー発症防止のためにも大事になります。

 (公社)千葉県栄養士会会員 吉田博一