忙人寸語

忙人寸語(2017年3月7日)

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 地球から831光年離れた銀河の片隅で不思議な惑星が発見された。その名は「キャベジ」。ビタミン洋という海、キャベ地という大地など、地球とよく似た環境を持つ黄緑色に輝く小型の惑星だった

▼生息する約30種類の動物を紹介するのが絵本『わくせいキャベジ動物図鑑』だ。海には巨大なダイコンイカやナスクジラが泳ぎ、大地にもユニークなトマトとよく似た豚のトマトン、甘い香りのリンゴリラなどがすむ。知能が高く言葉を話す緑黄色人種のニンジンも

▼荒唐無稽のおかしみ、大胆な発想と遊び心にあふれる。一方で、ベルギーの大学や米航空宇宙局の発表は、うそと現実の距離を縮めてくれそうだ。39光年先の恒星の周りに地球に似た惑星が少なくとも7個もあるのを発見したという

▼水や大気が存在して生命を育む可能性があり、どの惑星も水が液体で存在できるほど温暖とみられる。もしかしたら銀河系には予想以上に地球型の惑星があるのかもしれない

▼天を仰ぐとロマンをかきたてられるが、地上はどこか息苦しい。不寛容に向かう時代の潮流の中、自己中心的でいじめや暴力がはびこり、貧困と格差が拡大する

▼ネズミの尻尾が絡み合って動けなくなってしまうというヨーロッパの伝承「ラットキング現象」が脳裏をよぎる。人類は、けん制しあいながら身動きできなくなっていくのだろうか。