忙人寸語

忙人寸語(2017年3月6日)

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 「じゃあ、殺せよ」。東京都小金井市で、音楽活動をしていた女子大生(21)が刺され重傷を負ったストーカー事件。殺人未遂罪などに問われたファンの被告(28)が、公判中の法廷で突然叫んだ

▼女子大生が「犯人はきっと今も心の中で笑っていて、反省は一つもしていない。こんな人を野放しにしてはいけない」と意見陳述した直後の逆ギレ発言だった

▼5日後、下された判決は懲役14年6月。被告は判決直前「心から反省している」と陳述したが、夢を奪われた女子大生は、その改心の言葉を信じられない。「出所後、また忍び寄って来たら」。今から14年後の不安と恐怖の心情を吐露した

▼2週間前、雑貨チェーン店で接客のバイトをしている大学生の娘が「2年間勤めたけど、辞めるかも」と、悩みを打ち明けてきた。店員の制服の胸に着けるネームプレート。これまでは姓のみ表記すればよかったが、本社からの通達を受け、来月からフルネームにしなければならなくなったという

▼中学時代、誘拐や付きまといなどの防犯上の理由から、「校外での名札着用」を校則で禁止された世代。個人の特定につながる「姓と名」を、不特定多数にさらすのが怖いらしい。バイトを変えるか迷っている

▼「知らぬ間に一方的に好意を抱かれ、娘も同じ目に遭ったら…」。“親ばか”と言われそうだが、心配の種は尽きない。