忙人寸語

忙人寸語(2017年2月27日)

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 衝動を抑えられなくなり、自分はもちろん、周囲にも不利益を与えると分かっていてもやめられない-。「依存症」とはこういうコントロールを逸した症状だろう

▼対象は多種多様だ。ゲーム、買い物、薬物、アルコール、ギャンブル…。最近ではスマートフォンなどを手放せない若者らのIT機器依存もそうか

▼中でもパチンコをはじめとするギャンブルは、はまると一気に金銭的な苦境に立つ危険をはらむ。特にパチンコは大当たりが出る快感が脳裏から消えず、負けが込んでもホールへ行ってしまう人は多いらしい

▼昨年1年間に全国で摘発された刑法犯のうち、パチンコに使う資金調達が犯行の動機・原因だったのは1329件に上り、競輪・競馬などの999件を大幅に上回ったことが警察庁のまとめで分かった

▼パチンコ、競輪・競馬とも前年と比べそれぞれ334件、292件増加。ギャンブル依存症の社会問題が深刻化し、対策が急務となっている現状を示す統計だ

▼若宮健氏は著書『パチンコに日本人は20年で540兆円使った』(幻冬舎新書)の中で「日本の現状では、限りなくギャンブル依存症はパチンコ依存症に近い」と指摘する。年間でもマカオのカジノの売り上げを優に超すと言われる日本のパチンコ産業。詳しい説明は必要あるまい。本のタイトルの巨額が、パチンコにのめり込む恐怖を語っている。